PROGRAM 初期臨床研修プログラム

松江生協病院群臨床研修プログラムをご紹介します。

病院群臨床研修プログラム

1. 当院の特徴と医師養成に対する基本的な考え方

松江生協病院は、351床の高機能ケアミックス型の総合病院で、年間1,251件の救急車を受け入れています。(2021年度実績)また、日本一の高齢県であることを反映し、入院患者の6割が70歳以上の高齢者で占められています。

つまり、松江生協病院は、松江圏域の幅広い層の急性期総合医療において地域から期待されている病院であり、とりわけ、高齢者の急性期総合医療では、県内における牽引車として役割を発揮してきました。

また、松江生協病院は、民医連および医療生協の理念を基本に据え、差額ベッド料を徴収しないことに象徴されるように、無差別平等の医療に徹してきたという伝統も受け継いでいます。

このような特徴を持つ松江生協病院の医師に求められる臨床能力は、総合性と専門性、社会性であり、ヒューマニズムを有することです。総合性と専門性、社会性、ヒューマニズムを身につけることが、当院の研修プログラムの基本的な考え方です。

2. 理念・方針・プログラムの特徴

研修理念

1PHILOSOPHY
国民・患者住民の立場に立ち、無差別平等の診療姿勢を持つ医師を養成します。
2PHILOSOPHY
一般的疾患全般に対応できる力量をもった医師を養成します。
3PHILOSOPHY
社会人としての人格を涵養します。

基本方針

1POLICY
個々の患者を医学的・社会的両側面から総合的に理解・解決することを学びます。
2POLICY
基本的かつ全般的な診療能力の獲得を目指します。
3POLICY
医師をはじめとする多職種スタッフや地域住民とのコミュニケーションを重視します。

初期研修プログラムの特徴

1FEATURE
【多面的な研修場面の提供】
急性期から慢性期、療養まで担う高機能ケアミックス型の総合病院松江生協病院を基幹病院とし、地域に密着した小規模病院、診療所、保健所とともに研修病院群を形成しています。様々な医療現場での研修を行うことが出来、医師としての基本的な力をつけることができます。
2FEATURE
【総合病棟における内科研修】
循環器内科・消化器内科を中心とした内科領域を一つの病棟(4階東病棟・ただし、消化器内科は2階東病棟も含む)に集め、研修のフィールドとしています。これにより、複数の領域の患者を同時に担当したり、担当となった患者を退院までマネジメント出来たり、ローテートの際に起こる患者数の減少を緩和したりする事が可能です。
3FEATURE
【いきなりトップギアに入れない】
導入研修中に、病院の仕組み、医療活動の実際を経験しながら、徐々に医師の仕事や生活に慣れていきます。

3. 研修ローテーション

必修科目 内科(松江生協病院、高知生協病院、宇部協立病院)
救急(松江生協病院)
外科(松江生協病院)
産婦人科(松江市立病院、松江赤十字病院、島根大学医学部附属病院から一つを選択)
精神科(松江市立病院、林道倫精神科神経科病院、島根大学医学部附属病院から一つを選択)
小児科(松江市立病院、松江赤十字病院、島根大学医学部附属病院から一つを選択)
地域医療(斐川生協病院、大曲診療所、雲南市立病院から一つを選択)
※地域医療は2年目のみ
選択科目 麻酔科、整形外科、脳神経外科、外科、リハビリテーション科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、眼科、皮膚科、放射線科、放射線治療科、保健・医療行政より選択。最長32週間研修する。

*選択研修は上記の選択科又は必修科より追加選択し、最長32週間研修する。ふれあい診療所での研修は最大8週間とする。選択科の地域医療については、最大8週間とする。

*選択科の研修病院
【内科】
松江生協病院、出雲市民病院、宇部協立病院、高知生協病院、松江赤十字病院、松江医療センター、ふれあい診療所、島根大学医学部附属病院

【外科・整形外科・脳神経外科・泌尿器科・耳鼻咽喉科】
松江生協病院、島根大学医学部附属病院

【小児科】
松江市立病院、松江赤十字病院、島根大学医学部附属病院

【救急】
松江赤十字病院、島根大学医学部附属病院

【産婦人科】
松江生協病院、松江市立病院、松江赤十字病院、島根大学医学部附属病院

【精神科】
松江市立病院、林道倫精神科神経科病院、島根大学医学部附属病院

【リハビリテーション科】
松江生協病院、島根大学医学部附属病院

【麻酔科・眼科・皮膚科・放射線科・放射線治療科】
島根大学医学部附属病院

【保健・医療行政】
松江保健所

4. プログラムの指導体制

研修管理委員会

①所掌事項
研修管理委員会は、研修プログラムの作成、研修プログラム相互間の調整、研修医の管理及び研修医の採用・中断・修了の際の評価等臨床研修の実施の統括管理を行う

②委員会の構成
委員長、プログラム責任者、事務責任者、研修実施責任者および委員若干名に第3者の委員を加え構成する。

プログラム責任者

①所掌事項
プログラム責任者は研修プログラムの企画立案および実施の管理並びに研修医に対する助言、指導その他のあらゆる援助を行い修了できるよう努める。

②プログラム責任者
院長任命

指導医

①所掌事項
指導医は、研修プログラムに基づき、直接研修医に指導を行ない、研修評価をプログラム責任者に報告する。

②指導医名簿(実務経験7年以上)
各診療科 指導責任者 指導医
内科 鈴木健太郎 眞木高之、宮廻英司、山下晋、大西浩二、大野康彦、福田浩介、数森秀章、角田宏明、鈴木健太郎、仲田典子
外科 内田正昭 内田正昭、橘球、山本佳生、横山靖彦
救急 山下晋 山下晋、 眞木高之、鈴木健太郎
産婦人科 戸田稔子 戸田稔子
整形外科 嘉本光人 二宮巧、高濱顕弘、嘉本光人
泌尿器科 塩野学 塩野学
耳鼻咽喉科 仙田直之 仙田直之
脳神経外科 美津島穣 美津島穣
脳神経内科・
リハビリテーション科
大田誠 大田誠

③協力病院指導医名簿
協力病院指導責任者 指導医数 指導内容
松江市立病院 辻靖博 64 精神科、産婦人科、小児科
出雲市民病院 小松泰介 6 内科
松江赤十字病院 垣羽寿昭 83 産婦人科、小児科、救急
宇部協立病院 西村洋一 8 内科
高知生協病院 小野川高弘 8 内科
林道倫精神科、神経科病院 林英樹 7 精神科
島根大学医学部附属病院 鬼形和道 185 内科、外科、小児科、産婦人科、精神科、麻酔科、整形外科、脳神経外科、リハビリテーション科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、救急、眼科、皮膚科、放射線科、放射線治療科

④協力施設指導医名簿
協力病院指導責任者 指導医数 指導内容
斐川生協病院 金森美智子 1 地域医療
大曲診療所 藤原悠子 3 地域医療
ふれあい診療所 大西浩二 7 内科、外科、脳神経内科、
産婦人科、整形外科、泌尿器科、
耳鼻咽喉科、脳神経外科
島根県松江保健所 竹内俊介 1 保健・医療行政
雲南市立病院 西英明 17 地域医療
松江医療センター 門脇徹 3 内科

5. 基幹施設とその概要

1 開設者 松江保健生活協同組合 理事長 大田 誠
2 病院の名称 総合病院 松江生協病院
3 管理者 院長 眞木 高之
4 所在地 島根県松江市西津田8丁目8番8号
5 二次医療圏 松江医療圏
6 標榜診療科 内科、脳神経内科、外科、脳神経外科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、リハビリテーション科、麻酔科、肛門科、精神科、血管外科、乳腺外科
7 医療法上の許可病床数 311床(一般)、40床(療養)
4西病棟 60床 (内科系慢性期)
4東病棟 54床 (内科系急性期)
4南病棟 40床 (療養)
3西病棟 57床 (回復期リハビリ科)
3東病棟 58床 (地域包括ケア病棟)
2東病棟 60床 (外科系急性期)
救急ICU病棟 22床
8 医師の員数 常勤:30名
非常勤(常勤換算):5名
医療法上の必要数:19名
差(+):16名
9 前年度の診療科毎の
入院患者及び外来患者の数
別紙のとおり
10 前年度の診療科毎の
平均在院日数
別紙のとおり
11 安全管理体制 医療安全対策委員会(事務局:看護部長室)
12 医療相談体制 患者相談窓口(看護部長室)
13 所管保健所名 島根県松江保健所
14 交通機関 JR松江駅より南へ徒歩15分
15 敷地 9,561m²
16 建物 6,616m²
17 法的医療機関等の
指定状況
臨床研修指定病院
救急告示病院
保険医療指定医療機関
結核予防法指定医療機関
原爆被爆者一般疾病医療機関
生活保護法指定医療機関
優生保護法指定医療機関
身体障害者福祉法指定医療機関
労災保険法指定医療機関
更生医療指定医療機関
日本病院会人間ドック指定医療機関
マンモグラフィー検診施設
18 専門医(認定医)
教育病院等学会の指定状況
日本内科学会認定医制度教育病院
日本消化器内視鏡学会専門医制度認定指導施設
日本循環器学会認定循環器専門医研修施設
日本神経学会専門医制度教育関連施設
日本医学放射線学会放射線科専門医修練機関
日本外科学会外科専門医制度修練施設
日本乳癌学会認定医・専門医制度関連施設
日本消化器外科学会専門医修練施設
日本整形外科学会専門医制度認定研修施設
日本脳神経外科学会専門医認定制度訓練施設
日本泌尿器科学会専門医教育施設
日本消化器病学会専門医制度認定関連施設
日本心血管インターベンション治療学会研修関連施設
日本不整脈学会・日本心電学会認定 不整脈専門医研修施設
日本病理学会病理専門医研修登録施設
日本リハビリテーション医学会研修施設

6. 定員

第1年次 4名/年

7. 研修計画

研修期間

原則として2年間とする。

研修配置(例)

オリエンテーション(導入期研修)4週間 内科
28週間以上
外科
4週間以上
救急
12週間以上
地域
4週間以上
※2年目のみ
産婦人科
4週間以上
精神科
4週間以上
小児科
4週間以上
選択科目
32週間以内

※研修医の配置は研修医の希望をふまえ、研修委員会において決定する。

研修内容

《行動目標、経験目標》
厚生労働省の示す臨床研修の到達目標と同じ

勤務時間等

当直は指導医の下で副当直が当てられる。
基本的な勤務時間(8:30 ~ 17:00)
休憩時間(12:00 ~ 13:00 の1時間 ※研修の状況により前後する場合もある)
有給休暇(1年目:10日 2年目:11日)※その他の休暇は正規職員に準ずる

教育に関する行事

病院としての行事
・新入職員入職時研修会(4日間)
・救急レクチャー
・CPC、ICLS
院外での行事
・中四国民医連合同新入医師オリエンテーション(2日間)
・全日本民医連合同新入医師オリエンテーション(2日間)

指導体制

各診療科に、指導責任者のもと研修指導医を置き、研修を指導し評価する。

8. 研修医評価

共通到達目標の評価

厚生労働省の研修到達目標に準じて作られたEPOC2により、自己評価を行う。指導医はその後評価を行い、研修医の到達目標達成を援助する。なお、1年目の基本研修科目終了時点で、研修委員会が評価し、不足しているものについては、選択科目研修期間中に習得するよう努める。
また、研修医は2年次の研修終了時にはA評価が得られるよう努力しなければならない。

各診療科到達目標の評価

各診療科評価項目について自己評価を行い、直接指導医より評価を受ける。

9. プログラム終了認定

各研修医より自己申告された評価結果および各診療科の評価結果、ならびに指導医の評価結果に基づき、プログラム責任者は各研修医と面談し、結果を研修管理委員会に報告する。結果を受け、研修管理委員会にて修了の認定を行ない、病院長より修了証を与える。

10. プログラム終了後のコース

病院長、指導医が相談に応じることも可能。

11. 研修医の待遇

身分 常勤職員
手当等 研修医手当(1年次35,000円、2年次55,000円)
住宅手当(36,500円)、宿日直手当等
勤務時間及び休暇 基本的な勤務時間(8:30 ~ 17:00)
休憩時間(12:00 ~ 13:00 の1時間)
※研修の状況により前後する場合もある)
有給休暇(1年間:10日 2年目:11日)
※その他の休暇は正規職員に準ずる
宿日直 指導医の下で宿日直業務を月4回程度行なう。
宿舎 住宅手当¥36,500、引っ越し代¥300,000(上限)、敷金、仲介料(各)¥100,000(上限)
社会保険 健康保険、厚生年金保険、労災保険、雇用保険の適用
給与 1年次 330,000 ※基本給
2年次 340,000 ※基本給
賞与 4回/年
健康管理 健康診断 2回/年
医師賠償責任保険
自主的な活動研究 研修会、学会への参加(年4回支給有り)可

12. 出願手続き等

応募資格 医師国家試験合格見込者
出願書類 願書、履歴書
出願締切 ホームページに掲載
選考方法 面接試験(事前実習を要する)
選考日 受付後通知
応募、連絡先 総合病院松江生協病院
秘書課 白石美栄
〒690-8522 松江市西津田8-8-8
TEL:0852-23-1111 FAX 0852-26-4104
E-mail:m.hakuishi@matsue-seikyo.jp
ホームページ:http://www.matsue-seikyo.jp/

13.年次報告

様式10 年次報告
様式10別紙1 研修管理委員会名簿と開催回数
様式10別紙2 診療科ごとの患者数・研修医数
様式10別紙3 プログラム概要
様式10別紙4 指導医名簿
様式10別紙5 臨床研修病院群の時間外・休日労働最大想定時間数